selfie つくりました。

[:ja]今年のシルバーウィーク9/21-23にunframeという毎年行っている展示で
selfieという作品を展示しました。

selfie

自分で自分を撮ること。

自分のタイミングで、
自分のアングルを決めて、
自分のお気に入りの場所で、
何回でも、好きなだけ。

「つくりて」と「あそびて」の会話ができればいいなと思ってそこに少しだけ関わらせてもらうことにしました。

好きな写真が撮れますように。
selfie.rettuce.com

そしてこれが自動生成されるWebサイト。遊んでくれた人みんな。

site

こんな感じでgifアニメになって個人ページができていく仕組み。

20150921-122941

ざっくり言うと今回はとてもローテクかつアナログな手法で
ちょっと変わったgifアニをつくるというインスタレーションだったのですが、
何故これをselfieとしたのかという所と技術的な所をを少しだけ。

・何故これをselfieと呼んだのか

セルフィーというのはいわゆる自撮りで、自分で自分を撮影する行為ですが、
撮影後、目を大きくしたり、肌荒れを消したり、肌の色を美白にしたり脚を伸ばしたりと、
編集過程を経て初めて世の中に出回り、見る人にはそれがどこまで編集されたものなのかの見当がつかない、
つまり編集過程の抜け落ちたアウトプットがセルフィっていう文化かなと考えたのが今回の始まりでした。

例えばこのgifアニがシェアされ、世の中に周るとすると、
これだけを見た人は指の軌跡を追って字が書かれてるように錯角するかなと思いました。
指にマーカーを付けず、日照環境がここまで変化するこの場所で、こんなに綺麗に。

今回、誤解されるよなぁと思ってたのはまさにそこで、別に嘘ついてこんな事ができるよ!っていうのがやりたかったわけではなく、
ただ単にインターネットを通じて世の中の見てる事柄全てが何かしらそうやって誰かの編集過程(又は検閲とかね)を経てるよねっていうところ。
例えば映像やモーショングラフィック、プログラムを使う人間が編集部分に入ればこういった嘘を簡単に作れてしまうし、
違う技術を持った人が編集を行うとまた違った「夢」が作られるでしょう。

それを良いとするか悪いとするかは使う時と場合によるのでしょうが、
「夢」なのか「嘘」なのかというようなジャッジはどういった文脈で言われる事なのかなーとか色々考えてたらこうなりました。(なんだそれ

因みにデザイナー観点からの発見があるとすると、以下あたりが面白かったです。
・人は何かしらの没頭出来る仕組みがあると体験する照れみたいなのが若干消える。
・上記とも共通するけれど新たなルールなどにより注意が上書きされると撮影されているというひとつ前の事実を忘れる。
・全ての仕組みを説明した上で自分で軌跡をなぞっても尚一定数の人がKinectを使ったトラッキングだと勘違いする。
 デバイスが目の前にあるだけで自己補完する説得力すごい。

・技術的な部分をほんの少し

あと、技術的な事は特に新しい事はできず、
あえて書くとすると、UVC(USB Video Class)というUSB経由のWebカム操作の所とKinect v2のMacからの使用の辺りで、

UVCでwebカム操作したら日照環境が変わる場所でもいい感じの絵が撮れそうだなっていうのでofxUVCを使ってみたのと
(今回はシーン毎のぼかし表現とかもカメラ側Focusで対応してるので綺麗だしプログラム側負荷少ない!)、
Kinect v2をwindows環境でしか使った事なくて、ちょうどその時に花井さんにMacでも使えるaddonつくりましたーっていうのを聞いていて(ofxMultiKinectV2)、
ようやくそれをちょっと触れる機会だったので使ってみよ!という感じでした。

因みに実際のアプリ側の体験映像はこんな感じ。
画面の上にSTART,ENDのみのボタンが置かれたTouchOSCがiPodTouchで貼り付けられておりそれを押してスタート!という流れ。

・展示について

今回で3回目ということでunframe003として展示会を行ったんですが、
お客さんの中には結構、前にも来ましたとか、3回とも来てますとか、マジか!みたいな嬉しいお客さんもいてくれて、
月並みなんですが本当にありがたい事だなぁと。。
だってこの展示会本当に誰に向けてやってるの?と言われると完全に自分たちの為が第一優先で、
1年間の間とかそれ以前に自分が気になった事や、ちょっとやってみたい事、などなど興味赴くままにまず作るという展示会で、
正直続けないと見えない事もあるだろう程度に考えていたので、そうやって意外にも毎回見に来てくれたりする人がいるって、
何というかありがたい事だなぁと。。

つくることに興味があり続ける限りどんな形でもこういう場所を自分たちで作っていけるといいなと改めて思いました。
見に来ていただけた方々、どうもありがとうございました。:)

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